人間の生活に密接に関わる
「実学」を実践的に学び、即戦力を育成する

創造理工学部長・研究科長
教授
菅野 重樹教授
Sugano Shigeki

Q 創造理工学部の特徴を教えて下さい。

創造理工学部は社会と密接に結びついた領域を扱っています。私たちはそれを「実学」と呼んでいます。「実学」の内容は、創造理工学部を構成する学科を見てみると、より分かりやすいかもしれません。
建築学科は、住環境や都市空間の創造に加えて、耐震技術について研究するなど、人間の生活そのものに深く関わっています。総合機械工学科は、自動車や医療ロボット、宇宙構造物などの機械システムを創る技術を総合的に研究する学科です。 経営システム工学科は、生産・物流・通信といった経営ともの作りに関わる全体システムを構築する方法論の研究を行っています。社会環境工学科は、地震や津波から人々を守る環境防災から、社会インフラの設計、まちづくりといった広い視点での社会に関するテーマを対象にしています。環境資源工学科は、エネルギー問題、環境汚染の問題などを含め、資源循環型社会、地球環境保全の実現を目指した研究を行っています。そして、社会文化領域の先生方が、創造理工の横断的な教育を担っています。
いずれの学科も、物質、製品、環境や社会が、人間の生活に対して、どのような影響を及ぼすかを学び、人間生活を豊かにするための研究を展開していることが分かるでしょう。そう考えると、私たちは人間そのもの、そして人間の文化と社会に直結した研究を行っていると言えます。

真に人間の役に立つためには、
人間のことを深く知らねばならない

Q 菅野先生は総合機械工学科でロボットの研究をされているそうですが、やはり「実学」なのでしょうか。

私の専門は「人間共存ロボット」です。
機械には、人間と関わりなく自動で動くシステムがたくさんあります。ロボットでも、産業用ロボットは人間に代わって24時間365日働き続けることができます。 しかし、私が研究している人間共存ロボットは、より人間の生活や社会に直接関わって、人間のいる場所で、人間と一緒に作業するロボットです。
私の研究室には多くの研究テーマがありますが、その一つに高齢社会で介護や介助を行うロボットの研究があります。この研究で重要なことは、ロボットには介護される人のその日の体調にまで合わせる機能が求められるということです。そのためには、機械技術の知識はもちろん、人間に関する知識——医療や福祉に関する深い知識も求められます。たとえば、腰に床ずれができてしまった方を介護する場合、ヘルパーさんであれば、「床ずれの部分を避けて抱きかかえよう」と自然に相手に合わせた対応ができます。一方、介護ロボット開発の場合、以前は人の身体を持ち上げることができれば十分と思われていました。でも、ロボットも相手の体調に合わせて動くべきですよね。 こうした研究は、機械技術の知識の最先端を学ぶだけでは成り立ちません。最先端の知識を踏まえた上で 、人間そのものや、社会や文化や環境に関することを常に意識する必要があります。

Q 具体的で実践的な研究をしていれば、就職先も引く手あまたなのでは?

おっしゃる通り、企業の方から「是非、我が社に入って欲しい」と言われる学生がたくさんいます。どの学科、専攻も多くの求人があり、就職先も多種多様です。

進学する学生も多く、修士はもちろん博士号を取得してから企業に就職する学生も増えてきつつあります。そうした学生のためにイノベーションやマネジメントを学べて、留学もできるプログラムも用意していますので、やる気のある学生にとってはもってこいの環境です。

目的意識をもった、モチベーションの高い学生とともに

Q 以上のような創造理工学部の特徴から考えると、どのような学生に入学して欲しいですか?

創造理工学部でもっとも重要なのは、学生諸君のモチベーションです。「これからどのように人間と関わっていきたいのか」「どういう風に未来の社会を作っていきたいか」というモチベーションが高ければ高いほど、それを実現するための実践的な学問を学ぶことができるからです。ですから、何か具体的にやりたいことがあり、創造したいものがあり、研究したい対象がある学生諸君は、創造理工学部で非常に充実した学生生活を送っています。
特に本学部の大きな特徴として、入学したての一年生から具体的な応用研究に関わることができるという点が挙げられます。もちろん、大学ですから基礎的な学問知識から応用研究へと展開することが重要ですが、やる気のある学生には、少しでも早く具体的な専門分野に関わって欲しいという思いを込めて、カリキュラムを編成しています。これは創造理工学部ならではの特徴ですので、高校で数学や理科が好きで、学んできたことをベースに何かを創造したくてワクワクしているような学生諸君には、是非入学して欲しいですね。